【コラム:モバイル】モバイルサイト制作はなぜ高いのか?
モバイルサイトの制作を依頼すると、PCサイト制作よりも高額な見積もりが返ってくる。
「小さな画面」で「デザイン性も薄」く「PCのようなFLASHも使えない」のになぜこうも高いのだろうか?
そんな声をよく耳にする。
その答えを一言で言うならば「モバイルにはWeb標準がない」
(正確にはW3C(※)が規定するモバイルWeb標準は存在するが普及していない)からだ。
そもそもWeb標準とは何か。
簡単に言うと、正しくXHTML、HTML、CSSを構成することで、どんな環境からでもレイアウトを崩さず閲覧することが出来るようなWebページを制作する、そのための規格や制作手法のことだ。
あるサイトは「Internet Explorer」では見れるが「Mozilla Firefox」では上手く表示できない。
またあるサイトは「Opera」での閲覧が上手くいかない。
こんなWebサイトばかりではユーザーは満足にサイトを巡回することも出来ない。
そんな状況を解消するべく、主要などんなブラウザからも正しく閲覧できる、Web標準に準じたサイト制作が求められている。
だがモバイルにはWeb標準がない。
これは一体どういうことなのか?
言ってしまえば、各キャリア(Docomo,au,SoftBank)ごとの特徴が簡単に仕様の統一をさせてくれないのだ。
その最たるものが「絵文字」である。
DoCoMoにはDoCoMoの、auにはauの、SoftBankにはSoftBankの絵文字がそれぞれ独自に存在するのは周知の事実であろう。
では仮にDoCoMo絵文字を記載したページを他キャリアの端末で表示させたらどうなるだろうか?
下図を見てほしい。
図はDoCoMo絵文字を記載したページを、各キャリアの端末で表示させたものだ。
(ここではシェア率の最も高いDoCoMoを基準とした。)
左のDoCoMoの表示と他2キャリアの表示を比較して欲しい。
auはほぼ同一の絵文字に変換されているものの、SoftBankは変換されず「?」と表示されるものや、変換されていても元の絵文字からは想像もつかない絵文字になっているものばかりであることがわかると思う。
これは各キャリアの互換性、変換システムの差によるものだが、これだけで単純にHTMLファイルをひとつ作成しただけでは全てのキャリアに対応させることが不可能であることがわかるだろう。
(尚、ここでDoCoMo⇒auの絵文字変換は可能であるが、au⇒DoCoMoの絵文字変換は不可能であることも追記しておく)
ではこれを解消するにはどうすればいいのか?
これには、
- 3キャリア用に全て別々のページを用意し、アクセス時に機種判別し最適なページへ振り分ける。
- 絵文字変換のシステムを導入する。
などと言った方法が考えられ、またどちらも一般的に使用されている。
Web標準のないモバイルサイトを作成するには、このような処々の対応が必要となり、それ故に高いコストが発生し、そしてそれを知らされないものには常に「なぜ高い?」が付き纏うのだ。
この他にもモバイル特有の留意点は多々存在するが、長くなってしまったため、それらはまた次回述べたいと思う。
(※) W3C・・・World Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)の略称。
World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進する為に設立された非営利団体。
HTML、XML、MathML、DOM等の規格を勧告。(Wikipediaより抜粋)
⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/W3C
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