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【コラム:コピーライティング】最新のコピー動向-クリックが生み出すストレスについて考える

[07年04月09日]

日ごろWEB上のコピー(キャッチフレーズや説明文など、広告の上の文章)を書いていると、WEBの世界で流行っているキャッチコピーやバナー広告がどんなものなのかが分かってくる。
(かといって、自分がその流行を簡単に作り出せるわけではないのだが…)。

最近よく見かけるコピーは「○○も使っているアレとは?」、「答えはコチラ」、「○○の秘密は…」といったように、クリックすれば謎が解けたり、質問の答えがわかるものである。
やはり人間の心理として続きが気になるものは、どうしてもクリックしてしまうのだろう。

また、媒体コンテンツに同化させる手法もよく見かける。ニュース面の中に、「最新の情報」と題してバナーを紛れ込ませる。これを広告とは気づかせないで、ニュース記事やコンテンツの一部だと思わせてクリックさせるのだ。
何とはなしにクリックしてみたら広告だった、という経験がある方は多いと思う。

WEB広告で何よりも大事なのはクリックしてもらうこと。
広告は興味を持ってもらうことが大前提であり役目である。
制作者はいかにして消費者の目にとまるような広告を作り出すかが使命だから、クリック至上主義は当然の流れといえる。

とはいえ、わけが分からないまま消費者に「これは何?」と思わせてクリックさせてしまう強引な広告が多すぎるのではないだろうか?こんな広告はテレビやラジオのCMでは、なかったように思う。

確かに、今ではもう当たり前となった「続きはWEBで」という手法が生まれてしまってから、CMの役割は「情報を伝えるもの」から「興味をひくもの」へとシフトしてしまったかの流れのように見える。

けれどCMからWEBに消費者を連れてくる手法としては、とても合理的ではないだろうか。
CMで興味を持った人のみがWEBで検索する。興味がなければ検索しなくていいし、必要以上に知らなくて済むのだから。
それに少なくともCMではわけの分からない強引な広告は見かけないし、ちゃんと情報として伝えようとしている。CMで興味を持った商品や情報を深く知りたければ、「続きはWEBで」と促されるままに、自らの意思をもってWEBで検索すればいいのだ。

ところが、前述したWEB広告が今の流行。
たまたま「ニュースだと思ってクリックしたら見たくもない広告だった」なんて、ストレスを感じないだろうか?

CMは意識せずとも見せられ、聞かされるもの。テレビを見ている最中、もうCMなんて見たくないのに…なんてよっぽどの広告マニアでない限り、誰もが一度は思ったことがあるだろう。あくまでも消費者が受動的なのがCM。

反対にWEBは自分の意思で情報を探せるので、能動的でいられる。
それなのに、いわば受身の立場が感じるストレスを、能動的でいられることこそが利点のWEBで感じてしまうことになる。
つまり「必要でないものを自ら引き寄せてしまった」というストレスである。まるで知りたくもない情報を、間違って知ってしまったかのような感覚に陥る。

このWEB上でのストレスをなくすには、広告本来の意味を取り戻す必要がある。

情報を発信して、商品・情報と、それを求めていた人(消費者)を出会わせる。
そう、広告はもともと人を幸せにするツールなのだ。クリック至上主義は仕方がないことだが、クリックさせるだけで終わってしまっては寂しい。

さて、そのためにも私たち制作者は、消費者がクリックしてよかったと思えるような広告を作らないといけない。
どうやって消費者を楽しませ、喜ばせることができるだろうか?作り手としての腕の見せどころは、今ある流行を崩すことからはじまる。


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