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【コラム:SEM】オーバーチュア新プラットフォーム コードネーム「Panama」の実態 -第1回「Panamaとは?」-

[07年02月26日]

ロングテールやその導入のしやすさで一気にインターネット広告で大きなポジションを占めることになった検索エンジン連動型広告(リスティング広告)。

先日の電通の発表にもあるように、4マスと呼ばれるテレビ、新聞、雑誌、ラジオの広告費が落ち込むなか、インターネット広告費が躍進し、雑誌に肉薄したことが明らかになった。
企業におけるインターネットの広告費においても、減少傾向にある4マス媒体をしりめに、高い成長をみせている。
ネット広告費、まもなく雑誌抜く規模に--4マス減少のなか大躍進 CNET JAPANより)


今や企業のマーケティング担当者の方々であれば導入はしていなくとも、「Overture(オーバーチュア)」や「Google AdWords(グーグルアドワーズ)」といった言葉は聞いたことがあるはず。

もともと変化の激しい検索エンジン業界だが、去年から今年にかけて

検索エンジン大手のYahoo!は大きな舵取りの局面を迎えている。

■変わるオーバーチュア
2006年から2007年にかけて、Yahoo!の検索エンジン連動型広告「Yahoo! Search Marketing (日本ではOverture)」が大幅なシステム変更を実施。 新しいランキングシステムや新しいアカウント構造への変更、間接効果測定機能や地域ターゲティングの追加、管理画面の刷新など、単なるアップグレードではなく「進化」ともいえるような新しいシステムの導入である。

このプロジェクトはコード名「Panama(パナマ)」と呼ばれ、依然旧システムと比較するためその名前で呼ばれていることが多い。

もともと2005年ころからプロジェクトはスタートしていたと言われ、いくつかの噂さが米国のブログや掲示板にて議論されていたが、Yahoo!側 が実際にシステムの内容を公表したのは2006年8月。

その時期アメリカ・サンホゼ行われた検索エンジンマーケティング業界のイベント「Search Engine Strategies Conference&Expo, San Jose」にて管理画面を実際に操作しながら仕様を説明している。


(Search Engine Strategies Conference&Expo, San Jose会場風景)


■具体的に何が変わったのか?


  • ランキングシステム
  • rank_model.gif
    (Yahoo! Search Marketingからのメール)

    今 まで入札価格に応じて順位が決定していたものが、入札価格、品質スコアによって順位が決定するシステムに変更された。広告の品質が高ければ(タイトルや説 明文、飛び先がキーワードにマッチしている。順位に対するCTRが高い。など)、順位を高くまたはCPCを下げることが可能になる。

  • アカウント構造

  • Googleと同じようにキャンペーン>アドグループ>キーワードに変更。
  • 管理画面

  • Ajaxを利用した動きのある管理画面に。下記の予測機能などではスライドバーでの調整が可能に。
  • 予測機能

  • CPCに応じたクリック数が予測で表示される。キーワードごとにスライドバーでCPCを調整できる。
  • 間接効果測定機能

  • 「Assist(アシスト)」機能を利用して、直接コンバージョンには結びついていないがほかのキーワードのコンバージョンにつながったキーワードに対して評価ポイントを付与。間接効果を測定する。
  • 地域ターゲティング

  • 配信地域を細かく設定することが可能。
  • その他

  • A/Bテスト、各種レポーティング、予算設定など

■日本でのローンチ
アメリカでは2006年10月から随時新しいアカウントへのアップグレードが開始。 アルゴリズム以外の部分のアカウント移行が行われた。

同時に新しいプラットフォームの情報を提供する公式ブログ(http://ysmblog.com/)やYahoo! Upgrade Center(http://searchmarketing.yahoo.com/upgrade.php)なども公開されている。

2007年2月5日に品質スコアを含めたアルゴリズムの導入が行われ、品質スコアによる順位決定が行われている。

日本でのローンチに関しては3月以降にアカウントの移行。
5~6月にアルゴリズムの変更が行われる予定だ。

■なぜシステム変更が行われたのか?
2005年8月、Googleも順位決定ロジックを品質スコアベースに変更し、長い間ブラックボックスであった(先日品質スコアを管理画面に表示すること を決定)。

2006年には広告クリエイティブや過去のキーワードデータを基にしていた、品質スコアをランディングページ(飛び先ページ)まで拡張し、それら ページ専用のクローラー(自動巡回ロボット)まで走らせている。

検索エンジン連動型広告は、ユーザーがそこに求めている情報があると「信頼」してクリックし、それが収益につながるため、Googleは飛び先のページも含め広告のクオリティを非常に気にしているのだ。

単純な話、Yahoo!もそのような動きに出ているといって間違いない。
品質スコアは通常ブラックボックスとして広告主に不透明な部分である場合が多く、 入札する側にとっては管理が難しいというデメリットを生み出すが、(アメリカでは)GoogleにおされているYahoo!にとってユーザーの信頼を得る ためには必要な仕組みである。

また、入札価格が順位に連動しないため、キーワードによってはより高い価格で入札される可能性もでてくる。それで生まれるYahoo!側の収益増も予想される。


次回は各種新機能を実際の画面をふまえて解説していきたいと思います。

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